【日本酒の未来を切り拓く】株式会社Clearの挑戦
- 2025年5月12日
- 読了時間: 5分
更新日:2025年5月13日
日本酒業界に新たな風を吹き込むスタートアップ企業「株式会社Clear」。
▼出演者
株式会社Clear 代表取締役CEO 生駒龍史
1986年、東京都生まれ。IT企業などを経て2013年に株式会社Clearを設立。2014年に日本酒メディア「SAKETIMES」をローンチし、2018年7月に日本酒ブランド「SAKE HUNDRED」を創業。これまでベンチャーキャピタル等から24.4億円の資金調達を実施。事業成長によって日本酒の発展に貢献し続ける。国税庁主催「日本産酒類のブランド戦略検討会」(2019年-2023年)委員を務める。2024年、これまでの功績が認められ⽇本醸造学会若手の会より醸造⽂化賞を受賞。
株式会社Clear 取締役 御林洋志
大学在学中に公認会計士試験に合格。監査法人で上場企業の法定監査、未上場企業の予備調査・株式公開支援業務に従事した後、ベンチャーキャピタリストとして20社を超えるスタートアップへの投資・支援に従事。Clear Inc.のリード投資家も務める。2021年1月よりClear Inc.へ入社。2021年6月よりClear Inc.の取締役に就任。
株式会社Clear 人事/広報 古川理恵
外資系コンサルティング会社、IT企業のWebディレクターを経て、2016年からClearに参画。SAKETIMES Internationalの立ち上げを経て、現在、人事と広報を担当。これまでに仕事や留学、ひとり旅などで訪れた国は50カ国以上。バックパックを背負って世界一周しながら各国の酒蔵を取材した経験も持つ。国際唎酒師。
日本酒との出会い
「25歳の時に美味しい日本酒に出会う機会があって、素直にその美味しさに感動したのが最初の体験でした」と生駒氏は語っています。
株式会社Clearの二つの事業
株式会社Clearでは主に2つの事業を展開しています。
「SAKETIMES」- 日本酒に関する情報を発信するメディア事業
「SAKE HUNDRED」-高級日本酒ブランド事業
これらの事業を通じて、日本酒業界が抱える課題解決に取り組んでいます。
日本酒業界の課題と株式会社Clearのミッション
「日本酒はコンビニでも買えるし、酒屋に行っても買えるし、スーパーでも買えるし、ネットでも買える。美味しいお酒を買おうと思えば5分以内で絶対手に入るのに、売上が下がっている現状がある」。
その原因を「魅力を伝える情報の流通がない」と分析し、「SAKE TIMES」を通じて日本酒の情報流通を確立することで、「日本酒を楽しむ人を増やしたい」というミッションを掲げています。
一方、「SAKE HUNDRED」は、より直接的な産業課題の解決を目指しています。日本酒の消費量は1973年をピークに下がり続け、現在はピーク時の約1/4まで減少しています。
「もう一度4倍飲んでもらうのはあまり良いことだとは思わないし、実現できないと思います。であれば、4倍の金額でも買っていただける価値を作る―これはできると思うんです」
新しい社会のライフスタイルに合う日本酒を作ることで、日本酒産業が経済的にも成長できる社会を目指しています。
日本酒産業のポテンシャル
日本酒産業は伝統産業ながらも、グローバル市場での可能性が大きい。実際、海外への輸出は13年連続で伸びており、現在は400億円規模にまで成長しています。
「日本酒は日本の食文化であり、日本文化を背負っているもの。グローバル展開のポテンシャルは非常に高い」と語ります。
経営の姿勢と乗り越えてきた困難
スタートアップ企業として様々な困難に直面してきた。大きなプロジェクトを撤退せざるを得なくなった経験も語られました。
「従業員に対しては素直に話すこと。大変な時は言うべきだと思うし、同時に『自分はこうやって乗り越えようと思う』ということをセットで伝えることが大事」と生駒氏は経営者としての姿勢を明かします。
株式会社Clearの企業文化 - 「誠実さ」を大切に
株式会社Clearが大切にしている価値観として、「いつでも誠実に」というバリューが挙げられました。
「自分にも他人にも嘘をつかない、表裏のないというのはすごく重要な要素。表裏がない上でしっかりと協調性を持って、組織の目的、事業の目的を達成するために様々なメンバーと連携していく。この誠実さというものは全ての土台だ」と生駒氏は語ります。
経営チームの信頼関係
株式会社Clearの経営チームについて、「代表の生駒氏はビジョナリーで熱量が高く、最終的に向かうゴールに一切ぶれなくメンバーの道標として立ってくれている存在」。一方で「取締役の御林氏はロジカルで、やりたいことや思いをどう実現するかという相談や壁打ちを担ってくれる存在」と言われ、ビジョナリーな生駒氏と論理的な御林氏の2人が、株式会社Clearをツートップで率いていることで安心感があると語られました。
求める人材像
「日本の未来を作る、未知の市場を切り開く」というミッションに共感し、様々な困難を乗り越えられる強い信念と情熱を持った人材を求めています。
「僕ら大体何でも初めてやる会社だと思っていて、日本酒スタートアップも、日本酒メディアも、高級日本酒ブランドも、僕らが初めてやった。大体何でも最初にやる、それをすごく誇りに思っているし、クリアのいいところだと思っている」
しかし、フロンティアであることの困難さも語ります。「メディアを始めた時は、『酒作ったこともない東京生まれの奴が何やってんだ』と散々言われたし、ブランドを作った時も『高い酒は売れるわけがない』と散々言われた」
それでも、「社会的なニーズがあれば、自分たちの苦労して歩んだ道のりは他の人が入ってこれる新しいスタンダードになる」と信じています。
今後の展望と採用強化
現在、グローバル展開とCXO(最高経営責任者)レイヤーの採用に注力しているとのこと。「イコマ氏と科学反応が生まれるような経営層が入ってくるといい」と期待を寄せています。
「日本酒が好きな方、グローバルラグジュアリーブランドをゼロから作ることにワクワクしている方」といった人材と出会いたいと語ります。
最後に
「クリアは日本酒業界における希望と可能性の象徴であり続けたい」という言葉に、生駒氏の強い思いが感じられます。
日本酒について「心に作用する良い飲料」だと語る生駒氏。「料理がより美味しくなる、一緒に行った人との心の距離が縮まるといった、心に作用することができるプロダクト」として、お客様の人生や心の豊かさに日本酒を通じて貢献していきたいという思いを胸に、クリアは挑戦を続けています。

